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株式会社Bizsuppliのメルマガバックナンバー

会計を中心とした実力派プロフェッショナル集団であるビズサプリのメンバーが、旬のネタや色々な物事への洞察を記載したメルマガのバックナンバーです。

会議について

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.029━2016.05.25━

【ビズサプリ通信】

▼ 会議について

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こんにちは。ビズサプリの辻です。

爽やかな晴天の日が続いていますね。日本の5月は本当に気持ちがいいです。
東京オリンピックも猛暑の8月ではなく、5月に開催すれば多くの外国の方が
日本をもっと好きになってくれるのにな、と思います。

最近、海外駐在のご主人と一緒に海外で生活していた友人からおもしろい話を
聞きました。ご主人は海外駐在中、残業も少なく帰宅は早め。プライベート
も大変充実していたそうです。ご主人は、「日本に帰ったら、職場の日本式
働き方を見直すぞ!」と勇ましかったそう。
ところが、日本に帰国後、あっさり日本式勤務形態に戻り、毎日残業の日々だ
そうです。
長時間労働については、生産性、ストレス、女性の社会進出等の様々な観点か
問題が指摘されていますが、その長時間労働の原因の1つに会議の多さ、会議
の時間の長さがあるように思います。

今日は、会議について考えてみたいと思います。

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■ 1.そもそも会議にする必要性は?
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私は、仕事柄よくお客様と打ち合わせをすることが多いですが、その日程の
調整が難しいことがよくあります。「その日は終日会議」「毎週金曜日の午前
中は定例会議」といった感じで参加者全員の日程確保が困難なためです。
特に役職が上にいけばいくほど、仕事時間のほとんどが会議ということも少な
くありません。

その会議、本当に”会議”である必要があるのでしょうか。

会議を行うには何らかの目的があると思いますが、会議とは「議論を尽くして
意思決定をする場」です。そもそも会議の目的がはっきりしない場合、会議
体にする必要があるかどうか検討したほうがいいかもしれません。

意思決定は終わっていて、情報共有や周知徹底を図りたいのであれば、メール
やWEB掲示板等の情報伝達のルーツを活用することもできますし、どうして
も直接顔を見て伝達する必要があるのであれば、伝達の場として招集し、時間を
短縮することもできます。また、ちょっと相談したいだけ、アドバイスをもらい
たいだけなら会議体にする必要はありません。普段からコミュニケーションを密
にとり、会議体をとらなくても自然発生的なショートミーティングができる環境
を整えておけばいいかと思います。最近は、そういう自然発生的な短時間の
ミーティングを支援するような、オープンスペースに簡単なミーティングス
ペースや立ち話用のスペースといったオフィスレイアウトもあるようです。


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■ 2.会議をマネジメントする

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「次の会議、何の会議だっけ?」
「この議題で1時間って。。決まるわけないじゃん。」
「1時間の会議なのに、キーパーソンが来たのが30分経過後。再度議論の顛末
を説明しなければいけなかった。」
「今の会議って、出席する必要あった?なんで呼ばれたんだろう。」

皆さんもこのような『会議あるある』は尽きないのではないでしょうか。いったん
会議を開催すると決まれば、意味のある会議がきちんと運営できるようマネジ
メントする必要があります。

まず、会議前に事前準備は欠かせません。議題提案者は、会議で決めるべきこと、
議論のポイント、時間配分等を簡単にまとめて、少なくとも会議の1日前までに
出席者にメールするといいでしょう。その一手間で、提案者も頭の中が整理され
ますし、参加者は提示された議論のポイントに対して自身の意見を用意しておく
ことができます。議論の下地が整うわけです。会議の場でいきなり提案されても
その場の思い付きの意見では、議論が深まらないこともあるでしょう。

次に、健全に議論が行われ、正しい意思決定ができるような会議にする必要が
あります。会議が正しい形で運営されるヒントとして、「ロバート・ルール」
というものがあります。このルールは1876年に、アメリカのロバート将軍が、
様々な会議に参加する中でその進行に疑問を抱き、「会議の意見を集約し民主的
に運営する原理・原則」をとりまとめたものだそうです。多くの国際会議は多か
れ少なかれ、このルールをもとに運営されているそうです。

ロバート・ルールの中に「少数意見の尊重の原則」があります。文字通り、少数
の意見も尊重して議論をするといったことになります。会議が委縮した雰囲気
だったり、反対意見がいいづらい雰囲気では会議をする意味がありません。

ある企業の会議では議題に対して誰も反対意見を述べないと、「まだ理解が
進んでいない」として採決を見送ることにしているそうです。
反対意見や慎重な意見があってこそ、正しい意思決定ができるということを
経営者の方がよく理解しており、このような会議運営をしているのでしょう。

一方で、「反対のための反対」があっては議論が深まりません。ロバート・ルール
では、相手の発言中に割り込む、他者の議論の腰を折るといった行為で会議が
遅延することを防ぐため、「支持がない意見はきかない」という規則もあります。
修正動議をする場合、発言者に、「I second」と賛同する人が続かない限り、
その意見を聞くことはない、というものです。

また、上記のように少数意見も遠慮なく言えるような雰囲気にするため、司会者
の進行が重要になってきます。皆さんの会議では司会者は、議題の提案者という
ことが多くないでしょうか。前述のロバート・ルールでは、提案者と司会者は
別にし、司会者は議題に対して意見を言わない、というルールになっています。
司会者は、少数意見にも耳を傾け、多くの参加者に発言を促し、議論を活性化
することに心を配ることに集中することがミッションです。ロバート・ルール
の中で、司会者の要件の1つに、「自己中心的でなく、ユーモアに富むこと」と
あるのも興味深いです。

最後に、会議の決定事項が必ず守られる必要があります。会議の場では賛成を
しておいて、実際には納得していないから「あんないい加減な会議で決まった
ことは無視していいんだ。」と豪語して遵守しない、ということもよくある話
ではないでしょうか。これでは、会議の時間はすべて無駄となってしまいます。
そうならないためにも議論を尽くすことが必要ですね。


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■ 3.日和見が一番の悪

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日本では、「空気を読む」文化があるため、たとえ意見があったとしても会議の
席で意見を言わず、だんまりを決め込む人も多くいます。会議出席者の多くが
一度も発言しないという会議も多いのではないでしょうか。

ある社会心理学の実験によると、「危険性の高い原案(=必ず反対という意思
決定がされないといけない原案)が提案され、それに反対の意見の人が十分に
多いときでも日和見主義者が多いと、原案が可決される確率が高い」そうです。
(組織健全化のための社会心理学~違反・自己・不祥事を防ぐ社会技術~岡本
浩一・今野裕之著)何も意見を持たない、発言をしないことは会議に何も影響
を与えないのではなく、悪影響を与えるのです。

会議の様々を書いてきましたが、すべての会議を望ましい方法にするのは無理
があります。まずは、ご自身が主催できる会議から少し会議の方法を見直し
してみてはいかがでしょうか。無駄な会議、無駄な時間が減れば長時間労働
改善の少しは資することになるかもしれません。初夏の爽やかな夕方、早めに
帰宅するのは清々しいと思います。


本日も【ビズサプリ通信】をお読みいただき、ありがとうございました。


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